まえがき(Prefacio):
現在、カリブのラテントリオに関するまとまった文献は、拙訳書『プエルト・リコ!カリブのラテントリオ』(パブロ・マルシアール・オルティース・ラモス著:Pablo Marcial Ortiz Ramos 原題:A Tres Voces Y Guitarras:3人の歌声と三つのギター 副題:Los tríos en Puerto Rico:プエルト・リコのトリオたち。2007年「彩流社」刊。以下『カリブのラテントリオ』と略。なお、本書が本稿ホームページの背景理解のため有用ですので、ぜひ御一読を願う次第です)以外にはなく、恐らく今後も発表されないと思います。その「まえがき」と「見出し」は第6章で紹介しますが、プエルト・リコとカリブのラテントリオをここまで深く研究し詳述した著作は、世界広しといえども本書以外にない、と断言できます。そこで、本書ならびにカリブのラテントリオのうち、私が最高峰と思っているプエルト・リコの《フリート・ロドリーゲス・トリオ》とその作品を、さらに深くご理解いただくために、以下の第1章〜第6章をまとめました。